工場勤務は底辺と言われることがあります……当事者として本当に悲しい
今日のテーマはズバリ!“工場勤務は底辺なのか?”です。
工場勤務者は“底辺職”と囁かれることがあります。5年以上工場勤務経験がある身としては、とても悲しい評価です。
ひとくちに工場勤務と言っても、高い知識と技術を求められる技術職から非正規雇用のライン工まで立場は色々です。
極端な例えだと、大企業の工場長は底辺とは言い難いですよね。
“工場勤務は底辺”と言われているのは、現場の作業員のことを指しているのでしょう。ここには期間工や工場派遣も含まれると思われます。
今回は工場勤務は底辺と呼ばれる理由を深堀しつつ、経験をもとに可能な限り客観的に、真剣に考察を試みます。
この記事は、工場で頑張っている方を貶める意図は一切ありません。
非正規の工場勤務で生きてきた当事者としての立場で本当に“底辺”なのか?だとしたらなぜ底辺と思われているのか、その要因を探るのが目的です。
工場ワークに興味がある方はもちろんですが、現在進行形で働いている方にも読んで頂きたい記事です。
ぜひ最後までお付き合いください!
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期間工&工場派遣は底辺なのか?炎上した記事
底辺職ランキングの記事が炎上しましたね
工場勤務は底辺なのか?を考察する際に、非常に参考になる騒動が少し前にありました。
就活情報サイト「就活の教科書(https://reashu.com/)」で公開された記事が大炎上、物議を醸しました。
記事は“底辺職”と称して12の職業をランキング形式で紹介するもので、これが大炎上したのです。
地上波でも報道されTwitterでも大いに話題になりました。
反響の多くは否定的なもので、底辺職とはけしからん!的な声が大多数。
この炎上した記事中でランキング上位に“工場作業員”が含まれていたのです。
炎上した底辺職ランキング
テレビで報道されるほど反響があったこの記事は現在、削除され、原文を読むことはできません。
炎上記事をまとめた解説記事があったので参考にさせて頂きます。『MAG2NEWS』さんの記事を参考にこの騒動の概要を紹介します。
参考記事『「底辺の職業ランキング」が大炎上。上から見下した差別に批判殺到、同種のサイトも次々と記事を削除(https://www.mag2.com/p/news/543925)』
「底辺の仕事ランキング」は「就活の教科書」上で2021年5月から公開されていた。
冒頭では「何を底辺職と思うかは人それぞれ」で、「底辺職と呼ばれている職業は社会を支えている人で、そのような人がいるからこそ、今の自分があるのだということに気がつきましょう」とエクスキューズした後に、ランキングを展開。下記の12種類の職業と1種類の例外を紹介した。
引用:https://www.mag2.com/p/news/543925
記事中では以下の12種が底辺職として紹介されたようです。
1.土木・建設作業員引用:https://www.mag2.com/p/news/543925
2.警備スタッフ
3.工場作業員
4.倉庫作業員
5.コンビニ店員
6.清掃スタッフ
7.トラック運転手
8.ゴミ収集スタッフ
9.飲食店スタッフ
10.介護士
11.保育士
12.コールセンタースタッフ
だつ帽は「工場作業員」「コンビニ店員」「飲食店スタッフ」「コールセンター」に従事した経験があります。現在はコールセンターで働き、また工場勤務に戻る予定。
12あるうちの4つに従事経験がありますから、だつ帽は“社会の底辺”と言えそうです。
炎上した記事中で底辺職の定義づけもされていました。
そもそも底辺の定義ってなんだ?
底辺の”定義”を考えてみる
そもそも底辺の定義ってなんんでしょうか。底辺の定義をハッキリさせないと答えを出すことができません。底辺の定義を定めて、期間工、工場派遣の実際と比べる必要がありますね。
「就活の教科書」の「底辺の仕事ランキング」記事では底辺職の特徴として、以下の3点を紹介していたようです。
さらに底辺職の特徴として
引用:https://www.mag2.com/p/news/543925
・肉体労働である
・誰でもできる仕事である
・同じことの繰り返しである
と解説して、デメリットを平均年収が低く、結婚の時に苦労して、体力を消耗すると上げていた。
この定義を採用すると、期間工や工場派遣で働いている方も底辺ということになります。
当事者としてとても悲しいですね。
工場勤務が底辺と呼ばれる理由と実態
工場勤務がなぜ底辺と言われるのか?
先ほど紹介した定義に加え、底辺呼ばわりされる理由を考えると、以下の3項目も理由なのかと感じました。
・スキルや技術が身につかない ・派遣切り・雇止めのリスク ・“多様な”人間性
次の項目で実態を解説しつつ、考察を行います。
収入だけ見ると底辺ではない
収入だけでみると決して底辺とは言えません。期間工や工場派遣は年収400万円を超える現場がゴロゴロあります。条件を満たせば入社祝い金や満了金を受け取れることも多く、年収だけ見ると底辺とは言えないでしょう。
スキルや技術が身につかない
非正規工場勤務は“スキルや技術が身につかない”と評されることもあります。これは正当な評価と感じます。
部署によっては多少のスキルが身につくことありますが、基本的にスキルや技術が身につかないといっても差し支えないでしょう。
派遣切り・雇止めのリスク
期間工や工場派遣は“安定”とは無縁の働き方です。
派遣切りや、雇止めのリスクがあります。非正規で働いている工場でスキルや経験を積み重ねても、雇用期間が満了になると契約が終了するのが一般的です。
そこで正社員になれば、工場内の人間関係やスキルは無駄になりませんが、多くの場合、正社員になることはなく卒業になります。
“多様な”人間性
僕もできた人間ではありませんが正直、人間性がものすごい方はチラホラいらっしゃいます。もちろん悪い意味で。期間工や工場派遣など、選考が緩くよくも悪くも多様性にあふれた人材がそろいます。まさに玉石混交。
工場勤務の実態はこんな感じです。
でも工場勤務にも少なからずメリットがあります。
底辺と言われる理由もわかる
悲しいけど、底辺の評判にも納得できる部分があります
やはり、単純作業でスキルが身につきにくい。安定は一切ないという部分も考えると“底辺”と言われることも仕方ない事かと思います。
一所懸命働生き、必死で生きているのに底辺呼ばわりは腹立たしいですが、世間一般の意見、評価はそんなもんだろうと思います。
期間工や工場派遣はノンスキルで稼げるので、底辺から這い上がるツールとしての面もあります。
非正規工場勤務のメリットも簡単に紹介しておきます。
非正規(期間工など)工場勤務のメリット
工場勤務のメリットを考えます
今回紹介する期間工や工場派遣の主なメリットは以下の3点です。
・ノンスキルで稼げる ・短期で稼げる ・生活コストを抑えることが可能
ノンスキルで稼げる
特に目立ったスキルや資格が無くてもある程度稼げます。必要なのは気力と体力、単純作業に対する耐性。心を無にして働ける能力があれば、だれでも働ける仕組みです。
借金を返したい人、お金をためて起業したい人、欲しいものを買いたい人、お金を稼ぎに沢山の人が働いています。
ノンスキルでもある程度稼げるのは大きな魅力です。
短期で稼げる
短期で稼ぐことも可能な働き方でもあります。入社祝い金や満了金などを整備している求人も多く、日々の給料にプラスしてまとまったお金を手に入れるチャンスがあります。
非正規契約と引き換えにではありますが、短期間で大きく稼げる可能性があるのも大きな魅力のひとつです。
生活コストを抑えることが可能
期間工や工場派遣の求人は寮完備の求人も多いです。寮費や水道光熱費が無料、格安なことが多く、生活コストを抑えることが可能。
家賃や光熱費は生きる上で大きなコストのひとつ。
ここを抑えることができると、年間数十万円もお金を浮かすことができます。
底辺から這い上がりたい人にとっては大きな助けになることは間違いいありません。
※ただし、デメリットも非常に大きいので応募の際は注意が必要です。期間工や工場派遣のデメリットに関しては別記事で詳しく解説しますね。
工場勤務は“底辺”から這い上がる手段のひとつ
むしろ底辺から這い上がる手段
ここまで工場勤務は底辺なのか?を中心に解説しました。期間工や工場派遣に関して言えば“底辺から這い上がる手段のひとつ”といえるでしょう。
だつ帽と同じように目立ったスキルも資格もなく、中年層に差し掛かり、今後のキャリアアップは難しいと考えている方にとっては底辺から這い上がる選択肢のひとつになりうると思っています。
ただし、長期的に従事するのは絶対におすすめしません。
しかし、日々の食い扶持を肉体労働でしのぎつつ、反撃ののろしを上げる資金と気力をもくもくと蓄えるための手段として割り切ることができれば有効活用できるかもしれません。
“底辺”の評価を跳ね返せ!
底辺の評価を跳ね返したい
今日は『工場勤務 底辺』をテーマにお送りしました。長年工場で働いてきただつ帽にとって、底辺呼ばわりはあまり気持ちのいいものではありません。
正直、悲しい。
工場勤務は確かに“底辺”と評価されやすい要素があるのはひとつの事実。しかし、“持たざる者”にとっては這い上がるために必要なお金をノンスキルで稼ぐことができる手段でもあります。
工場勤務のメリットを生かし、底辺とされる評価を跳ね返しましょう!
本日もご安全に!