ライン作業は慣れるまでは地獄です!慣れてもきついですけど
期間工や製造派遣と聞くと「ライン作業」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?イメージのとおり、実際の現場はライン作業に配属されることも多いです。
そして“ライン作業”と聞くと“地獄”とか“きつい”とかネガティブな評判ばかり。工場ワークに挑戦しようと考える方にとっては不安になりますよね。
やっていけるのかな……不安だよ……
と感じて応募できずにいる方もいるかもしれません。
脅すわけではありませんが、ライン作業は地獄です。
延々と続くような単調作業を一日8時間以上頑張らなければいけません。ある種の修行にも似た働き方、それがライン作業です。
ライン作業は慣れるまではきついと言われますが、だつ帽的には“慣れてもきつい”と思います。今回はライン作業が地獄といわれる理由を中心に解説し、対策を記事後半で紹介します。
期間工など工場ワークに興味がある方は、最後まで読んでぜひ参考にしてください。
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そもそもライン作業とは?
そもそもライン作業ってなに???
そもそもライン作業とは何でしょうか。簡単に、ザックリ解説します。ライン作業とは“製造ライン”で作業行う行為をさします。
効率的に製品を作りたい場合に有効な方法で、何人もの作業員が分業体制で生産を行います。分業制にすることで作業員は自分の持ち場の作業を覚えればいいわけで、結果的に単調な作業になりやすいです。
ライン作業の最大の特徴は“機械や設備のペースに人間が合わせる”ことです。
製造ラインは機械・設備に人間があわせる現場
一台○○秒以内に作業して!
製造ラインの最優先は“流れ”。計画通りに計画した分、製品を生産することが優先です。そのためには流れを止めないことが重要です。例えば自動車の製造ラインだと
みたいな目標があります。この目標を達成するためには、ラインを止めないように、各自が遅れないように必死に作業をこなす必要があります。
自動車の下に潜り込んだり、中腰の耐性でビス止めしたり、きつい体勢で作業を行う必要も出てきます。腰や腕など体に大きな負担がかかる工程もあります。
機械や設備に“人があわせる”必要がありますから、このあたりの理由も“ライン作業は地獄”といわれる原因です。
ライン作業は地獄?つらい?
地獄&つらい!それがライン作業!
ハッキリ言ってライン作業はきついです。
人によっては“地獄”と感じることもあるでしょう。
だつ帽も自動車工場を中心に3~4カ所の工場でライン作業に従事しました。やはり地獄と感じることが多かったですね。ちなみに沖縄のパン工場のバイト経験もあります。
沖縄県民にはおなじみの○○けんパンの工場で、食品工場は自動車製造とはまた違うつらさがありました。
自動車工場や食品工場の経験をもとに、ライン作業が地獄と囁かれる理由を次の項目で詳しく解説します。
経験して思うことは、ライン作業は作業に慣れるまでもきついけど、作業に慣れてもきついということです。
ライン作業は慣れるまではきついけど慣れてもきつい
ライン作業はずっとつらい
ライン作業が話題になるときに
作業に慣れたらきつくない!
という意見もよく耳にします。この意見にはだつ帽も賛成です。でも、だつ帽的には“作業に慣れてもきつい”という部分を付け足したいと思います。
ライン作業が地獄と感じるのは“作業に慣れてからのきつさ”と“作業に慣れてからのきつさ”があるのです。
ライン作業が地獄な理由を徹底解説
肉体的なつらさと精神的なつらさがあります
ライン作業が“地獄”と感じる要素を以下の2項目に分けて解説します。
・ライン作業に“慣れるまで”のキツさ ・ライン作業に“慣れてから”のキツさ
まずは作業に慣れていない初心者の時に感じやすい項目を解説します。
初心者の時はすべてが不安ですよね。それはライン作業も同じです。作業に関わる全てが不安なのでそれに起因するきつさ、つらさがあります。
ライン作業に“慣れるまで”のキツさ1「作業内容に対する不安」
自動車工場の経験ですが、現場に配属されてすぐに独り立ちするわけではありません。一定の習熟期間を経てから独り立ちします。
工具の使い方、作業位置、持ち手など担当範囲のことを詳しく教えてもらってから、数週間ほどで教育担当が外れ、独り立ちです。
一応、作業に関わる知識とやり方を習いますが、最初のうちは
これであってる???
と常に思いながら作業を行っています。この精神的な不安が怖い。
ライン作業に“慣れるまで”のキツさ2「不具合を出してしまわないか不安」
前の項目と少し似ていますが、初心者のうちは自分が作った製品に対する不安を感じます。
手順通りだと思うけど……これで大丈夫??
先ほどは“作業手順があっているのか不安”でしたが、今回は“手順通りに作ったけどちゃんと作れたのか”不安に感じるパターン。
ある程度生産実績を重ねて自分の中で
これで大丈夫!
と、確信が持てるまでは精神的に不安のまま過ごすことになります。これがつらい。
ライン作業に“慣れるまで”のキツさ3「規定時間に間に合わない」
冒頭で紹介した通り、基本的に作業時間の目標があります。特に初心者のうちは作業手中もおぼろげで体も作業の速度についていけないことが普通です。
多少作業が遅れても怒鳴られたり叱られたりはしませんが、前後の作業者から
止まるなよ
うわー!全然間に合わない!
遅れるなよ
といったプレッシャーを勝手に感じてしまします。自分が遅れたら前後の作業者にも影響がありますから「迷惑はかけられない」と常に思いながらの作業、つらい。
ライン作業に“慣れるまで”のキツさ4「体が作業に慣れていない」
製造ラインは機械優先です。工程によっては一日中腕を上げたり、かがんだりして無理な体勢を余儀なくされることも多いです。
体が慣れるまでは(場合によっては慣れても)シンプルに体に負担がかかり、大変な疲労感を味わうことになります。
家に帰ったら疲れ果てて眠るだけ。しばらくはそんな生活が続くでしょう。
ライン作業に“慣れるまで”のキツさ5「自分のせいでラインが停止」
最初は既定の時間内に間に合わないことも多いもの。自分の作業の遅れが原因でラインを止めてしまうこともあるでしょう。あまりにも頻繁に止めてしまうとその分残業になってしまいます。
頻繁に止まるとライン外作業員やリリーフがヘルプに入ってくれると思いますが申し訳なさでいっぱいになるでしょう。
作業にも慣れてきた!
ここからは初心者を脱し、作業にも慣れてきたあとのきつさを解説します。
ライン作業に“慣れてから”のキツさ1「時の流れの遅さ」
手順を覚えて、作業にも慣れてきた頃に襲いかかるのが“時の流れの遅さ”です。ライン作業は基本的に同じ作業の繰り返し。一日中に似たような仕事を延々と繰り返します。
初心者の頃は体も慣れておらず、既定の時間内に作業を終わらせることで精いっぱいでしたが、慣れてくると時空がゆがんだのではないか?と感じるほど時の流れが遅くなります。
無限に続くと錯覚するレベルでこれがつらい。まさに無間地獄に落ちたような感覚になります。
ライン作業に“慣れてから”のキツさ2「油断してミス」
時間の流れが遅いと油断しがちになります。慣れは怖いもので油断していると不具合部品を後工程に流してしますこともあります。
重大災害にもつながりますから注意が必要です。
ライン作業に“慣れてから”のキツさ番外編1「新人教育」
番外編ひとつめは「新人教育」です。期間工や製造派遣を受け入れている現場でよくあるのが“後釜の新入りの教育”を丸投げされること。
新人の作業を見守りながら一日中何もせずに突っ立っていなければいけません。作業しなくていいので体は楽ですが、もし新入りがミスしてしまうと教育係が叱られます。
教えるのが好きな方にとっては楽しいですが、面倒と感じる方にはつらい作業です。
ライン作業に“慣れてから”のキツさ番外編2「ニオイ」
工場内はいろんなニオイで溢れています。鉄の臭い、油の臭い、隣の作業員の汗臭さなどなど……作業に慣れてある程度の余裕が出てくると工場内のあらゆる臭いが気になる瞬間があります。
においも毎日嗅いでいると慣れてきますが、人によってはつらいと感じるポイントでもあります。
食品工場のラインのにおいも強烈です。僕は沖縄のパン工場でしか経験がありませんが、一日中菓子パンの甘ったるいにおいが充満しているので吐きそうになりました。
働いて1時間くらいは
いいニオイだな~
と呑気に作業していましたが、後半まじできつかったです。
最後にライン作業の最大の地獄要素「トイレに行けない」問題を解説します。
ライン作業最大の地獄要素「トイレに行けない」問題
ライン作業で一番の苦行はやはり「トイレ」問題ではないでしょうか。
人生にはつらいと感じることが沢山ありますが、トイレに行きたいけど何らかの理由で行けないことはつらい事の上位ではないでしょうか。
高速道路で超渋滞中にトイレに行きたくなった……あなたにも経験があると思います。
も、もれそう……
トイレに行きたいけどいけない地獄が頻繁に訪れるのがライン作業なのです。もちろん万が一の場合はヘルプサインを呼んで作業を一時的に変わってもらい、トイレに行くことはできます。
工場内で漏らしてしまうとある意味災害ですからね。ただし、入ったばかりだと遠慮してトイレに行きたいと言い出しにくい雰囲気があります。
万が一トイレに行きたくなったら我慢せずに作業を変わってもらいましょう。膀胱炎になったら大変ですからね。
地獄のライン作業のメリットもある
地獄のライン作業にもメリットはある!
ライン作業のつらさを延々と語ってきましたが、れでも地獄のライン作業を何年も続けている方もいます。ここからは、ライン作業のメリットを詳しく紹介します。
人間関係が極薄
ライン作業の最大のメリットは“人間関係が薄い”こと。極薄といって表現してもいいくらいに希薄です。人間関係はどこの職場でも大変です。
極端に仲が悪いわけではないけれど“なんとなく合わない”と思う人、どの職場でもひとりやふたりいますよね。
もちろん工場でもそれは同じなのですが、ライン作業は自分の担当作業をこなせば特に誰とも話さないで済むこともあります。
与えられた仕事を求められてる品質で作業をこなせばそれでOKです。
・職場の人となるべく話したくない ・もくもく作業が大好き
と考えているならライン作業は楽しいと思います。
覚えることが少ない
ライン作業は一度作業手順を覚えてしまえば規格の変更や改廃が無い限り基本的に変わりません。入りたての時こそ“覚えることが多い”と感じますが慣れれ延々同じ作業するだけです。
基本的に頭を使うことが少ないので“肉体労働”で稼ぐのが好きな人にはおすすめできる働き方です。
集中できたらあっという間
単調な作業を延々と繰り返すライン作業ですが、不思議なことに一度集中すると時間があっという間に過ぎていきます。
自分が集中できるようの工夫することができると、つらいライン作業も緩和されます。
ライン作業のメリット番外編「ライン停止」
設備以上などのトラブルでラインが停止することがあります。場合によっては数時間、ひどい時には一日中止まってしまうことも。
今日は疲れ果てたからもう止まっていてくれ
ラインが止まると清掃活動などの時間になることが多く、1分1秒追われているライン作業よりはかなり楽。掃除はダルイですが、だつ帽的には“突発休憩”と呼んでいました。
必死で修理する保全の方には申し訳ないですが、
と思うこともしばしばでした。
でもライン停止は諸刃の剣。止まった分残業になったり、最悪休日出勤になったりで結局生産挽回が入ります。ライン停止で止まっても喜んでいいのは10分位ですかね。
ライン作業を乗り越えるコツは筋トレと現実逃避
ライン作業を乗り切るコツ!
だつ帽的に地獄のライン作業を乗り越えるコツを解説します。今回紹介するコツはライン作業に関係なく“働くうえで重要な項目”でもあります。
ポイントは
・体を鍛える
・前向きな現実逃避
日常的に運動(筋トレなど)
ライン作業の地獄要素は“身体的にきつい”に起因するものも多いです。自分のフィジカルを高めることで作業に余裕が生まれます。
だつ帽は期間工として日野自動車で働いていた時に体を鍛える意味でキックボクシングを習っていました。全然強くはなりませんでしたが、体力がついたことで俊敏性も増して作業に余裕が出たのを覚えています。
フィジカルや俊敏性を鍛えることは地獄のライン作業を乗り越えるにも役に立ちます。
健康的な生活を送る
健康的な生活を送る。これは地獄のライン作業を乗り切るうえで本当に重要な項目。健康的な食事、禁煙、禁酒など少しでも健康的な生活を送るようにして心身の調子を整えましょう。
体調がいいとそれだけで頑張れるもの。だつ帽の経験上、特に睡眠は大事と感じます。
早寝早起きを意識してつらいライン作業を乗り切りましょう。
休日は思いっきり遊ぶ(贅沢も)
思いっきり遊ぶ。仕事が地獄のライン作業なら、休日は天国って思えるくらい思いっきり遊ぶのもおススメです。日々の仕事で疲れているとは思いますが、だつ帽の経験上、休日でリフレッシュできないと次の週もずるずると心身の疲れを引きずってしまいます。
一日中部屋にこもって好きなゲームや動画を楽しむ、楽器を弾く、登山する、筋トレする、デートするなどなどなんでもいいので休日を思い切り楽しんでください。
いい装備を身に着ける
これは工場よって可能かどうかわかれる対策。作業着や安全靴が決まっている職場の場合は難しいですが、指定の安全靴や作業着はありますが、自分で用意してもOKの現場も少なからずあります。
もし自前の装備がある程度OKなら、自分の体形にフィットした作業着や安全靴をそろえるのもおすすめです。ある程度の出費は必要ですが、快適に作業できるなら方法のひとつとしてはアリです。
安全靴の中に“高めの中敷き”を敷くだけでも一日の疲労感が軽減されます。
食品工場やクリーンルームではこの方法は使えない方法ですが、ある程度融通が利く職場なら一度試してみてください。
ゲーム感覚で作業する
制限時間内に一定の品質の製品を作る。この行為はどこかゲーム的です。自分の中で“縛り”を設定して楽しむのも気を紛らわせる方法のひとつとして採用していました。
既定の時間よりも
“2秒早く終わらせる”
などゲーム感覚で作業を行っていました。だつ帽的にはこれがなかなか効果的で、楽しくライン作業が出来ました。ただやり過ぎると注意されるので気を付けてください。
作るの速すぎてもNG!
給料日を思い出す
だつ帽的に“給料日を思い出す”のも地獄のライン作業を乗り越えるコツのひとつ。期間工や製造派遣はきつい現場ではあるものの、時給が割と高めのことも多いです。
祝い金が振り込まれるタイミングの給与月はマジでテンション上がります。この作業を耐えきれば
耐えれば金が手に入る
と、給料日に振り込まれた金額を思い出して頑張る方法でつらい毎日を乗り切っています。
ただし、給料が低い職場では……給料が低くてライン作業がきついと感じるなら、だつ帽的には転職をおすすめします。
地獄のライン作業を乗り越えるコツを解説しました。製造ラインで働くことは大変ですが、あきらめることなく頑張りましょう!
ライン作業は“地獄要素”とメリットを把握して応募しよう
正直、ライン作業は向き、不向きがあります
今回は期間工&製造派遣の経験をもとに、“ライン作業が地獄”といわれる理由と乗り越えるコツを解説しました。
ライン作業は無間地獄と感じるほど時間がたつのが遅く、つらい仕事です。しかし中には“居心地がいい”と感じる方もいますから、やはり適正はあるかと思います。
“お金を稼ぎたい”という強いモチベーションがあれば地獄だって耐えられる。そんな方にはライン作業をはじめとした工場ワークに向いているかもしれません。
ライン作業向いてなさそう
と感じる方は工場ワークでもライン作業じゃない案件もありますから、一度相談してみるのもおすすめ。
ライン作業の地獄要素もメリットも事前に把握して、応募するかどうか判断してみてください。
本日もご安全に!